コンテンツへスキップ

カート

カートが空です

オーブリー・ビアズリー ≪プラトニックな嘆き≫ 1900年頃 ラインブロック

セール価格¥82,500

この挿絵≪プラトニックな嘆き≫は、物語の具体的な展開を描くものではありません。
むしろ、登場人物たちの内面、特に失われた理想や純粋な想いを象徴する場面と解釈されています。

画面中央には、頭を垂れた若い男性が描かれ、
その周囲には、彼を慰めるかのように寄り添う人物たちが見えます。
しかし彼らの表情は憂いに沈み、哀しみを帯びています。

"Platonic"(プラトニック)という言葉が示す通り、
ここで描かれるのは肉体的な愛ではなく、理想や精神性への哀惜。
サロメの物語においても、人々が失っていく純粋さや救いへの希求が、この象徴的な場面に託されています。

装飾を抑えた静謐な画面構成と、繊細な線描。
ビアズリーはこの一枚で、『サロメ』全体に漂う退廃と哀しみを、より深い精神的レベルへと昇華させました。

当時に制作されたオリジナルアンティーク版画です。
ビアズリーが1898年に夭折した後、彼の作品を集めた画集が、代表作『サロメ』をはじめ数々の出版を手がけたジョン・レーンにより制作されました。
本作は、そのジョン・レーン版に収録された版画の一枚です。


作品情報

  • 画家:オーブリー・ビアズリー

  • 作品名:プラトニックな嘆き(『サロメ』挿絵)

  • 制作年:1900年頃

  • 技法:ラインブロック

  • サイズ:作品 約28.5 × 20 cm
    (※額装は含まれておりません)

  • Artist / Title:Aubrey Beardsley / The Platonic Lament

ビアズリー「プラトニックな嘆き」
『サロメ』より
オーブリー・ビアズリー ≪プラトニックな嘆き≫ 1900年頃 ラインブロック セール価格¥82,500