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アルフォンス・ミュシャ『トリポリの姫君イルゼ』挿絵【第1部第3章】(両面 No.27&28)

セール価格¥143,000

― 静寂と憂愁が包む、美しき沈黙のとき ―

すべてが水面に沈むような、静かな時間の訪れ。
失われた歳月の先で、哀しみに包まれたまま世界はゆっくりと呼吸をつづける。
若きイルゼは、やがて運命に抱かれるように、ひとときの夢をみる――
その瞳に映るものは、過ぎ去った愛か、それともまだ訪れていない未来か。
ミュシャが描くこの場面は、心の奥底に降り積もる“詩の静寂”のような時間を封じ込めています。

作品解説(内容要約)

この挿絵は、物語の第1部第3章「Chapitre III」のはじまりを告げる場面(p.27)と、その続きとなるp.28の文章挿絵で構成されています。

p.27では、時が流れて6年後の情景が語られます。老領主の死後、ブライユの城は栄華を失い、苔むした石壁や濁った堀、星を映さなくなった水面に、かつての華やかさは見る影もありません。物語の舞台は、喪失と沈黙に包まれた、幻想的な時間のなかに移行します。

p.28の挿絵では、21歳になったジャウフレが湖に自身を映す場面が詩的に描かれます。澄んだ水面にゆれる姿、風と光と葉の影が戯れ、やがてその幻想は、彼自身が思い描く理想の面影と重なります。恋の予感が水のようにたゆたい、そこに表れる女性像は、現実か夢か判然としません。

ミュシャはここで、物語に流れる抒情的時間と内面世界を、柔らかな色彩と装飾性のなかに描き出しています。少女の横顔と水辺の幻想を包む装飾は、視線を語り、沈黙を響かせます。

この作品は、1901年にドイツ語で出版された豪華挿絵本『トリポリの姫君イルゼ』に収録された1枚です。

  • 作品名:「トリポリの姫君イルゼ」より挿絵

  • 画家:アルフォンス・ミュシャ(Alphonse Mucha, 1860–1939)

  • 制作年:1901年

  • 技法:カラーリトグラフ(両面印刷)

  • サイズ:約 30×20cm(紙面)


※画像中の額装は参考イメージです。額装につきましてはお問い合わせください。


関連リンク

作品を詳しくお知りになりたい方はリボリアンティークスの特集ページ(別サイト)をご覧ください。

《アルフォンス・ミュシャと『トリポリの姫君イルゼ』|物語と挿絵の魅力》

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ミュシャ「トリポリの姫君イルゼ」挿絵27
アルフォンス・ミュシャ『トリポリの姫君イルゼ』挿絵【第1部第3章】(両面 No.27&28) セール価格¥143,000

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