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アルフォンス・ミュシャ『トリポリの姫君イルゼ』挿絵【第2部第3章】(両面 No.85&86)

セール価格¥44,000

「葡萄の季節、フランスを語る」
異郷の地にある姫君イルゼのもとに、遥か西方の国フランスについての語りが届く。彼の地は喜びと哀しみが交錯する「憂愁の国」。葡萄の収穫に象徴されるその風景は、単なる祝祭の光景ではなく、労働と沈黙、そしてゆっくりと湧き上がる人間の情感を包み込んでいた──。


作品解説

この場面では、イルゼ姫にフランスの情景が語られます。初めはその明るさや喧噪が彼女には馴染まず、むしろ心の奥にある静けさや寂しさにふさわしくないように感じられます。しかし語り手は、そうした外見の明るさの奥に、フランスが持つ「憂愁(メランコリー)」と「献身」の気質を描き出します。

物語はやがて葡萄の収穫へと場面を移します。労働に向かう人々は疲れた表情を浮かべ、歌もなく黙々と働く日常が描かれますが、徐々に籠は満ち、歌が生まれ、秋の花に囲まれながら若者たちは再び喜びを見出していきます。その姿は、まるで「葡萄の女神(Déesse de la vendange)」の出現のようです。

イルゼは問いかけます。「フランスとは騒がしく酔いしれる国なのですか?」それに対して語り手は肯定しながらも、それがただの享楽ではなく、人生の哀しみや希望をも包み込む深い文化的感性であることを暗に示します。

本章は、フランスという国を単なる理想郷ではなく、「喜び」と「涙」、「誇り」と「謙虚さ」をあわせもった精神の風土として描き、イルゼの心の旅路に新たな光を投げかけています。

この作品は、1901年にドイツ語で出版された豪華挿絵本『トリポリの姫君イルゼ』に収録された1枚です。

  • 作品名:「トリポリの姫君イルゼ」より挿絵

  • 画家:アルフォンス・ミュシャ(Alphonse Mucha, 1860–1939)

  • 制作年:1901年

  • 技法:カラーリトグラフ(両面印刷)

  • サイズ:約 30×20cm(紙面)


※画像中の額装は参考イメージです。額装につきましてはお問い合わせください。


関連リンク

作品を詳しくお知りになりたい方はリボリアンティークスの特集ページ(別サイト)をご覧ください。

《アルフォンス・ミュシャと『トリポリの姫君イルゼ』|物語と挿絵の魅力》

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アルフォンス・ミュシャ『トリポリの姫君イルゼ』挿絵【第2部第3章】(両面 No.85&86)
アルフォンス・ミュシャ『トリポリの姫君イルゼ』挿絵【第2部第3章】(両面 No.85&86) セール価格¥44,000

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