アルベール・ロビダ≪テレフォノスコープ≫『20世紀』
テレフォノスコープ ― ロビダが描いた“テレビ”のある未来
ソファに身を預け、葉巻をくゆらせながら舞台の上の踊り子たちを眺める男──
しかしここは劇場ではなく、自宅の一室。
壁には巨大な円形スクリーン、傍らには音声装置。
これはまさしく、今日の「テレビ」にほかなりません。
アルベール・ロビダが1883年に描いた挿絵《テレフォノスコープ》は、未来の家庭における娯楽の姿を大胆に予測した作品です。当時、映画も録画も存在せず、テレビの登場までまだ50年近くを要する時代に、ロビダは「映像と音声を遠隔で同時に届ける」システムをすでに構想していたのです。
本作は未来を舞台とした風刺小説『20世紀（Le Vingtième Siècle）』のために描かれた挿絵で、同シリーズの中でも特に先見性が際立つ一枚として知られています。
作品名：テレフォノスコープ（Le Théâtre chez soi par le Téléphonoscope）
画家：アルベール・ロビダ（Albert Robida, 1848–1926）
出典：『20世紀（Le Vingtième Siècle）』第1巻より
製作年：1883年
サイズ：約29×19㎝
※画像中の額装は参考イメージです。額装につきましてはお問い合わせください。
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未来を夢見た19世紀──アルベール・ロビダ『20世紀』の世界
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